クラウドSIM・ギガ無制限Wi-Fi一覧とメリット・デメリット
更新日:2020年6月8日
2019年はクラウドSIMやギガ無制限(速度制限なし)のWi-Fiのサービスが次々に始まった1年でした。私も速度制限なしが決め手になり、「どんなときもWiFi」を利用中です。
私が契約した当時は、「どんなときもWiFi」一択でしたが、現在は他にもクラウドSIMのサービスが始まり、どれを選んでいいかわからないくらいにサービスが増えています。
このページでは、クラウドSIM・ギガ無制限Wi-Fiサービスの一覧表と、それぞれの特徴をまとめています。併せて、クラウドSIMの技術やメリット・デメリットについても書いています。読めばクラウドSIMの仕組みを理解できると思います。
クラウドSIMとは?
中国のuCloudlinkが開発した次世代型の通信技術で、「バーチャルSIM」などとも呼ばれています。
クラウドサーバー上でSIMカードを管理しているため、従来のSIMカードは通信端末の中に挿して使うのに対して、クラウドSIMはカードを挿す必要がありません。
そもそもSIMカードは、インターネットに接続したり通話したりするのに不可欠なカードです。
従来は1つの端末に1枚のSIMカードが挿入されていて、SIMカードによってインターネットの環境が左右されていました。クラウドSIMは提供する会社が複数の回線と契約しているため、ユーザーは会社が契約した複数の回線を利用することができるのです。
1社との契約で複数の回線が使えることが、クラウドSIMの大きな特徴といえます。
クラウドSIM・ギガ無制限Wi-Fiの一覧と比較表
- ネクストモバイルは30GBプランの料金です。
- ギガゴリWiFiは1年プランは30GB、2年プランは無制限です。
- 他のサービスはデータ無制限ですが、最近は通信制限がかかる事例が増え始めているので注意が必要です。
料金表
契約形態 | 契約手数料 | 月額料金 | 契約期間 | 2年間の総額 | |
---|---|---|---|---|---|
ギガゴリWiFi | レンタル | \3,000 | \3,460 | 2年 | \86,040 |
※ギガゴリWiFi | レンタル | \3,000 | \2,650 | 1年 | \66,600 |
※ネクストモバイル | 買取 | \3,000 | \2,700 | 2年 | \67,800 |
どんなときもWiFi | レンタル | \3,000 | \3,480 | 2年 | \86,520 |
Mugen WiFi | ※買取 | \3,000 | \3,280 | 2年 | \81,720 |
縛りなしWiFi | レンタル | \3,300 | \3,300 | なし | \82,500 |
NOZOMI WiFi | レンタル | \3,980 | \4,480 | なし | \111,500 |
よくばりWiFi | レンタル | \3,800 | \3,450 | 2年 | \86,600 |
FUJI Wifi | レンタル | \3,000 | \3,480 | 1年 | \86,520 |
めっちゃWiFi | レンタル | \3,000 | \3,480 | 2年 | \86,520 |
限界突破Wi-Fi | 買取 | \0 | \3,500 | 2年 | \84,000 |
STAR WiFi | 買取 | \6,960 | \4,380 | 3年 | \112,080 |
SAKURA WiFi | レンタル | \3,000 | \3,680 | なし | \91,320 |
それがだいじWi-Fi | ※買取 | \3,000 | \3,180 | 3年 | \79,320 |
Chat WiFi | 買取 | \8,480 | \3,380 | なし | \89,600 |
Hi-ho GoGo Wi-Fi | 買取 | \3,000 | \3,355 | 2年 | \83,520 |
クラウドWiFi東京 | レンタル | \3,980 | \3,380 | なし | \85,100 |
※ギガゴリWiFiの料金は特設ページから申し込んだ際の料金です。
データ無制限のWi-Fiを選ぶ前の注意点
クラウドSIMで有名などんなときもWiFiは、2月後半から通信障害が頻発し、3月21日から回線が休止されています。
また、限界突破wifiも速度が低下し、3月28日付で1日5GB以上の利用で制限がかかる旨の告知が出ています。
いずれも、原因は利用者急増により、帯域(使えるデータ通信量)を使い切ったからと言われています。
他にもデータ無制限のWi-Fiサービスで、通信制限が入った情報を耳にしますし、無制限Wi-Fiと言っても、実際は制限がある可能性が高い事が明るみに出始めています。
データ無制限のサービスを選ぶのであれば、今後利用者が増えると、通信制限が入ったり、利用できなくなるリスクを承知した上で申し込んだ方がいい状況です。
特に、どんなときもWiFiと同じU2s(uCloudlink社のサービス)を使ったサービスは注意した方がいいでしょう。
大容量Wi-Fiのおすすめ5社
ギガゴリWiFi 料金重視・端末買取・1年契約
料金プラン | データ通信量 | 端末 | 契約手数料 | 月額料金 | 契約期間 | 1年間総額 | 2年間総額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
20GBプラン | 20GB | レンタル | \3,000 | \2,350 | 1年 | \31,200 | \59,400 |
30GBプラン | 30GB | レンタル | \3,000 | \2,650 | 1年 | \34,800 | \66,600 |
50GB超プラン 新規受付終了 |
50GB超 | レンタル | \3,000 | \3,050 | 1年 | \39,600 | \76,200 |
ワールドプラン | 無制限 | レンタル | \3,000 | \3,460 | 2年 | 2年契約 | \86,040 |
ギガゴリWiFiの特徴は、NEXT mobileとほぼ同じサービス設計です。NEXT mobileと比べてメリットがある部分は以下です。
- 契約期間が1年間
- 料金は20ギガ、30ギガと共にNEXT mobileよりわずかに安い
20ギガ、30ギガのサービスを選ぶのであれば、現在では最もバランスがいいです。
WiMAX時代から業界最安値など、ライバルの1つ上のサービスを出してくるGMOらしいプラン設計だと思います。
ただし、4月8日以降にサービス開始予定の「ワールドプラン」は、データ無制限が売りですが、今の状況で2年縛りのクラウドSIMはリスクがあると感じます。
デメリットは端末がレンタルですので、解約時に返却が必要です。返却時に端末が故障していると、端末損害金10,000円がかかります。
ギガゴリWiFiは通常ページから申し込むと2年目以降の月額が上がりますが、下記の特設ページから申し込めば2年目も月額は据え置けます。
NEXT mobile 料金重視・端末買取・ライトユーザー向け
料金プラン | データ通信量 | 端末 | 契約手数料 | 月額料金 | 契約期間 | 2年間の総額 |
---|---|---|---|---|---|---|
20GBプラン | 20GB |
FS030W |
\3,000 | \2,400 | 2年 | \60,600 |
30GBプラン | 30GB |
FS030W |
\3,000 | \2,700 | 2年 | \67,800 |
使い放題プラン 新規受付終了 |
上限なし |
FS030W |
\3,000 | \3,100 | 2年 | \77,400 |
※ルーター端末は無料でプレゼント(返却不要)
現在は無制限プランの受付を終了しています。
ギガゴリWiFiと比べてのメリットは端末がプレゼント(無料買取)ですので、返却の義務がない点です。利用料金もギガゴリWiFiと大きな差はありませんので、20ギガ・30ギガのプランを選ぶのであれば選択肢の1つでしょう。
主なデメリットとしては、2年間の縛りがある事と、料金プランの変更ができない点です。
Hi-ho GoGo Wi-Fi 料金重視・端末買取
Hi-ho GoGo Wi-Fiの最大の特徴は料金の安さです。2年間利用時の合計料金は、NEXT mobileより235円ですが安く、クラウドSIMの中で最安値です。
その他のメリットは、端末が買取(返却不要)、運営元に回線サービス運営の実績がある点です。
運営元は「株式会社ハイホー」と聞き慣れないかもしれませんが、WiMAX創成期からプロバイダとして入っており、他のクラウドSIMサービスと比べると実績が頭1つ抜けています。
月額+1,100円で「端末補償」「選べるオプション」「訪問サービス」といった、初心者でも安心のサポートを付帯したプランも用意されていますが、私は不要だと思います。
注意点は2年の自動更新ですので、更新月(25ヶ月目)以外での解約は違約金が発生する事でしょうか。
Mugen WiFi
Mugen WiFiは、「株式会社surfave」が運営しています。
月額料金の安さが大きな特徴ですが、NEXT mobileやHi-ho GoGo Wi-Fiより4,000円程度高くなります。
クラウドSIM搭載のWiFiサービスでは定番の「D1(旧U2s)」以外に翻訳や充電機能が付いた「G4」もラインアップしています。端末はレンタルではありませんが、契約期間の2年以内の解約は端末の返却と残債の支払が必要です。
Mugen WiFiのデメリットや注意点の中で、特に口コミで多かったポイントだけ動画にまとめています。
どんなときもWiFi 最も売れていて海外利用もOK
株式会社「グッド・ラック」が運営するWiFiサービスです。CMを打っている事もあり、クラウドSIMを搭載するWiFiサービスでは、最も高い知名度があります。
クラウドSIMの先駆け的存在ですが、料金は他のクラウドSIMより高く、端末がレンタル、2年の自動更新など、後発組と比べるとデメリットが目立ちます。レンタル形式なすと、契約終了時には端末を返却しなければならず、もし故障していると18,000円を請求されます。
私もどんなときもWiFiを使っており、不満はありませんが、他社サービスに優位性を感じてしまいます。
どんなときもWiFiのデメリットや注意点の中で、特に口コミで多かったポイントだけ動画にまとめています。
その他のデータ無制限サービス
NOZOMI WiFi
「株式会社フェティア」によって運営されています。
NOZOMI WiFiの大きな特徴は、プランや端末の種類が多いことです。大容量から無制限、短期間のレンタルプランも用意されているほか、クラウドSIM以外の端末もレンタルしています。
ただし、一部のプランでは在庫の状況によって送られてくる端末が異なります。
引用:NOZOMI WiFi
めっちゃWiFi
「スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社」が運営するWiFiサービスです。
Mugen WiFi同様に月額料金が一定であることや、契約期間の2年以降の解約なら違約金がかからないこと、レンタルの端末の損害賠償金が5,000円と他社より安いことなどが特徴です。
レンタルWiFiのため、契約終了後は端末を返却しなければなりません。
よくばりWiFi
よくばりWiFiは、「株式会社エクスゲート」によって運営されています。
1ヶ月と24ヶ月のレンタルから選べることが特徴で、24ヶ月契約なら月額3,450円です。月額でみると他社よりやや高めですが、申し込み月とその翌月は無料になるために総額では安くなります。
よくばりWiFi | Mugen WiFi | Hi-ho GoGo Wi-Fi | |
---|---|---|---|
月額料金 | 3,450円 | 3,280円 | 3,355円 |
事務手数料 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
2年間の総額 | 82,350円 | 81,720円 | 83,520円 |
※2年間の総額に初月の料金は含めず
※レンタル型のため端末の返却が必要で、更新月以外の解約では違約金も発生します。
クラウドSIMのメリット
- 対応エリアが広い
- 端末はそのままで海外でも使える(海外は100ヵ国以上に対応)
- 国際ローミングと比べて利用料金は安い
- 通信制限がない
下記から、詳しく見ていきましょう。
メリット@:対応エリアが広い
クラウドSIMは、ドコモ・au・ソフトバンクといった国内の大手3キャリアの電波を使えるからです。(マルチキャリアに対応)
たとえば、都市部ではソフトバンク回線、山間部ではドコモ回線といったように、クラウドSIMなら使用する場所に最適な電波を自動で選んでくれます。
つまり、全キャリアの電波が使えるためにWiMAXやワイモバイルといった他社の回線と比べても、広いエリアに対応しているのです。
※引用:ドコモ、WiMAX、ワイモバイル
しかも、色んな周波数帯域を利用する大手キャリアの電波なので、建物内や山間部といった電波が通りにくい場所でも快適に利用することができます。
「光回線を導入できない」「WiMAXの電波が入りにくい」という人は、クラウドSIMが使える会社と契約することをおすすめします。対応エリアが広いことが、クラウドSIMのメリットです。
大手キャリアの対応エリアが広くて建物にも強い理由
大手キャリアには、以下のような特徴があるからです。
- 基地局の数が多い
- 利用する電波の周波数帯域が広い
たとえば、ドコモの場合はLTE/4G回線だけで全国に「20万局以上の基地局を有している」うえ、幅広い周波数帯域の電波を利用しています。
WiMAXは基地局が63,500局しかなく、2.4GHzと5.0GHzの高周波数帯域しか利用していません。
基地局が多いと、より広くまで電波を届けることができます。利用する周波数帯域が多いと高周波数帯域/低周波数帯域が苦手な場所へも電波が届き、快適にインターネットが使えるのです。
低周波数帯域 | 高周波数帯域 | |
---|---|---|
特徴 | 障害物があっても回り込める | 電波干渉を起こしにくい |
メリット | 障害物に強い | 高速通信が可能 |
デメリット |
ほかの家電の電波干渉を受けやすい |
直進性が強く障害物に弱い |
引用:総務省
以上の理由から、大手キャリアの電波は広くて建物にも強いのです。
メリットA:端末はそのままで海外でも使える
クラウドSIMは、海外であっても手続き不要で現地のキャリアに接続できるからです。
従来のモバイルWiFiは海外では使えないので、別に海外WiFiをレンタルしたり現地のSIMカードを購入したりしないと、渡航先でインターネットが使えませんでした。
手続きが面倒なうえに空港などでレンタルする必要があるほか、海外でSIMカードを手に入れるには現地でのコミュニケーションが必要になります。
クラウドSIM搭載の端末があると、面倒な手続きや受け取りは不要です。「渡航前に海外WiFiを受け取るのが面倒」「せっかくの旅行なのに、現地でSIMカードを販売しているお店を探したくない」という人は、クラウドSIMを搭載した端末をおすすめします。
端末はそのままで海外でも使えることが、クラウドSIMのメリットです。
メリットB:国際ローミングと比べて利用料金は安い
クラウドSIMの場合は1GB/日1,000円〜2,000円で利用することができ、上限を超えても利用することが可能です。(ただし、365Kbpsの低速になってしまう)
※プロバイダによって料金が異なる
ドコモやauで国際ローミングを利用する場合、980円/24時間を支払うことで契約のデータ容量を使って海外でインターネットを楽しむことができます。
引用:ドコモ
しかし、国内の使い放題プランが月額6,980円以上とクラウドSIMの月額3,500円前後よりも2倍ほど割高なうえに定額料の980円も支払う必要があるので、トータルでは高額です。※使い放題プラン:auデータMAXプランPro
アメリカで1日利用した場合の月額利用料
どんなときもWiFi | ドコモ | au | |
---|---|---|---|
国内の使い放題/大容量プランの料金 | 3,480円 | 6,980円 | 6,980円 |
渡航先での料金 | 1,280円 | 980円 | 980円 |
合計(1ヶ月の料金) | 4,760円 | 7,960円 | 7,960円 |
使い放題プランには対応していないものの、クラウドSIMなら大手キャリアより海外でインターネットを安く利用できることがわかります。
長期利用や使い放題なら、面倒な手続きや受け取りが発生しても海外WiFiがお得です。
安い料金で使い放題プランが利用できるうえ、対象国が多いというメリットがあるからです。ただし、1,000円前後の送料がかかるために短期間の利用ではかえって高くついてしまいます。
「短期間の海外旅行で少しだけインターネットを使いたい」という場合は、国際ローミングよりもクラウドSIMのほうがお得です。国際ローミングと比べて料金が安いことも、クラウドSIMのメリットといえます。
メリットC:通信制限がない
クラウドSIMは、サーバー側の制御によって複数のSIMカードに紐づけるなど柔軟性があります。
1枚のSIMカードなら容量に限度がありますが、クラウドSIMなら複数のSIMカードを割り当てることで、SIMカードの規定容量に関係なくインターネットを利用できるのです。
制限がないということは、制限後の低速化もありません。つまり、月間や日間の容量を気にすることなく好きなだけインターネットを楽しむことができるのです。
通信制限がないことも、クラウドSIMの大きなメリットです。
クラウドSIMのデメリットや注意点
デメリット
- 大手キャリア3社以外の電波を拾うことがある
- 通信速度は他社のモバイルWiFiに劣る
- 海外では容量に上限がある(海外WiFiの中には無制限もある)
- クラウドSIMに対応した機種は限られている
注意点
- 海外でも対応していない国・地域がある
- 制限がないといっても例外はある(国内)
それぞれ、詳しく説明していきます。
デメリット@:大手キャリア3社以外の電波を拾うことがある
複数のSIMカードへの紐づけにより、大手キャリア以外の電波をキャッチすることがあります。
そのキャッチした電波の通信速度が遅かった場合、デメリットとしかいえません。頻度が多いとはいえませんが、実際に「大手キャリア以外の電波をつかんだ」という事例はいくつか存在します。
どんなときもWiFiが来たので都内某所の通信速度の確認してみた。
— るきあ?の☆黄泉還り (@rukky_linx) September 24, 2019
左がどんなときも(Softbank回線)、右がLINEモバイル。
どんなときもは掴んだ回線依存なので3大キャリアのどれかに当たるまでルーター再起動してガチャらないとだけど、まぁいいんじゃないかな?
アップ遅いのがちょっと気になるけど… pic.twitter.com/qWS1sUzCRE
#限界突破wifi 、アップデートが来てたのでやってみたら、再起動後何故か楽天モバイルの電波つかんでた。
— 長谷部心(フェイスブックでは小山龍) (@Shin_Hasebe) November 5, 2019
ので、もう一度再起動させたらSoftBankの電波つかんだ。 pic.twitter.com/835xbnH3G5
【#限界突破WiFi 回線速度】
— WiFiの極みちゃん@おすすめ回線紹介強化中 (@WiFi_kiwami) November 8, 2019
クラウドSIMでトリプルキャリアの限界突破WiFiですがドコモ回線は #楽天モバイル をつかんでいるのを確認… #どんなときもWiFi と同じですね
他回線と比べて遅いことが多いので、再起動しましょう。https://t.co/LdhNKVvOZR#回線速度 #レビュー #口コミ #ポケットWiFi pic.twitter.com/S1baxIirMd
大手キャリア以外の電波でつかみやすいのは、楽天モバイルの電波のようです。楽天モバイルにつながってしまうと、通信速度はかなり落ちてしまうことがわかっています。
ドコモ・au・ソフトバンク以外の電波をつかんでしまった場合の対処法は、一度ルーターを再起動させて違う電波を拾わせるしかありません。クラウドSIMは、回線をランダムに割り当てていることから通信中に切断されるなど、一時的に利用できないこともあります。
電波MAXかつ通信中に切断され端末の設定を見てみるとIPアドレスがなくなっているのでサポートに連絡したが
— なも (@namo_gamebike) November 18, 2019
どんなときもWiFiでは、回線をランダムに割り当てるシステム上、
一時的に利用ができなくなる場合がございます。
という返事
これ致命的やな「ε:)_コテッ
「急に違う電波につながるのは困る」「大手キャリアでもつながらない電波がある」という人は、他社のWiFiサービスを検討するのもいいでしょう。
大手キャリア3社以外の電波をつかむことがあることは、クラウドSIMのデメリットです。
デメリットA:通信速度は他社のモバイルWiFiに劣る
相対的に、クラウドSIMの通信速度は速くありません。主にLTEの電波を利用しているため、WiMAXのような高速通信ではないからです。
実際、クラウドSIM非搭載の他社WiFiサービスと実測値を比較しました。各社の端末は、2019年12月時点で最新の機種であるWiMAXのW06、ワイモバイルの601ZTとします。
GlocalMe U2s | W06 | 801HW | |
---|---|---|---|
下り平均 | 23.27Mbps | 43.51Mbps | 14.83Mbps |
上り平均 | 11.94Mbps | 4.63Mbps | 9.38Mbps |
※みんそくのデータを引用
クラウドSIMを搭載するU2sは、下り平均ではWiMAXのW06の半分ほどの速度しかないことがわかります。上り速度は速いですが、ワイモバイルと僅差で上回っているだけです。
「SNSや動画の投稿が多い」という人はクラウドSIMを搭載したプロバイダで問題ありませんが、「下り速度を重視したい」という人はWiMAXを選んだほうがいいでしょう。
ただし、Youtube動画を見る・ネットサーフィン・SNSを見るくらいの使い方でしたら全くストレスを感じない速度です。
デメリットB:海外では容量に上限がある
クラウドSIMを搭載したWi-Fiサービスを海外で利用する際は、1日1GBの上限を設けている事が多いです。
- どんなときもWiFi
- Mugen WiFi
- めっちゃWiFi
- Hi-ho GoGo WiFi
- よくばりWiFi
- NOZOMI WiFi(1日500MBのチャージ制)
※上記は一例
超過すると、通信速度が著しく低下(下り最大0.384Mbps)してしまいます。「追金でチャージ」ができない場合は、リセット時間まで低速の状態で待たなくてはなりません。なお、リセット時間や制限後の速度はプロバイダによって異なります。
プロバイダ | リセット時間 | 制限後の通信速度 |
---|---|---|
どんなときもWiFi | 日本時間のAM0:00 | 384Kbps |
Mugen WiFi | 日本時間のAM9:00 | 384Kbps |
めっちゃWiFi | 日本時間のAM9:00 | 国によって異なる |
Hi-ho GoGo WiFi | 日本時間のAM0:00 | 256Kbps |
よくばりWiFi | 日本時間のAM9:00 | 384Kbps |
一方で、大手キャリアの国際ローミングや多くの海外WiFiでは、使い放題プランが用意されています。つまり、国内向けのモバイルWiFiは海外でインターネットを多く使いたい人に向きません。
国内では使い放題でも海外では容量に上限があることも、デメリットのひとつです。
デメリットC:クラウドSIMに対応した機種は限られる
クラウドSIMを扱っている通信業者は、取扱端末の選択肢がありません。
どんなときもWiFiやHi-ho GoGo WiFiなどは1機種しか用意されていませんが、WiMAXやワイモバイルなどは複数の機種が用意されています。
どんなときもWiFi | UQ WiMAX | ワイモバイル | |
---|---|---|---|
端末 | D1 |
W06 |
803ZT |
※2019年12月時点
たとえばワイモバイルなら、701UCは「海外向け」、803ZTは「大容量バッテリー」といったように機種によって特徴が異なっています。
端末の数が少ないと、「操作がわかる液晶画面のある端末がほしい」「邪魔にならない小型の端末がほしい」といったように、ユーザーは自分の希望に合った端末を選ぶことができません。
クラウドSIMに対応した端末が少ないことも、デメリットといえます。
注意点@:海外でも対応していない国・地域がある
クラウドSIMを搭載した国内向けWiFiサービスで利用できる国は、100ヵ国前後しかないからです。海外利用に特化したレンタルWiFiの多くは、200ヵ国以上に対応していることがほとんどです。
対応している国の数
- どんなときもWiFi:131ヵ国
- イモトのWiFi:200ヵ国以上
- グローバルWiFi:200ヵ国以上
旅行する機会は少ないかもしれませんが、たとえばアジアのブータンやアフリカのジンバブエなどは対応していないので、現地でインターネットを使うことはできません。
また、対応国内であっても地域によっては電波が届かないこともあります。
渡航先としてあまり選ばれないような地域に行く場合は、現地でSIMカードを購入したり別に海外WiFiをレンタルしたりしなければなりません。クラウドSIMは、海外でも対応していない国や地域がある点に注意しましょう。
注意点A:制限がないといっても例外はある
3日間10GBのような制限がないといっても、例外はあります。
- 著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信をした
- 違法ダウンロードなどの不正利用の疑いがある
大容量通信というのは、ファイル共有ソフトで何百GBもの通信を行うような行為のことで、384Kbpsに制限されてしまいます。
不正利用は、著作権のある映画やゲームをネット上から無料でダウンロードするような行為のことで、利用停止になる恐れがあります。
高画質の動画を視聴したりオンラインゲームをプレイしたりしたくらいでは、制限されたり利用停止になったりすることはありません。一般的な使用から逸脱すると、制限や利用停止もあることを知っておきましょう。
クラウドSIM対応端末のスペック一覧表
通信速度 | 寸法(高×幅×厚) | 連続通信時間 | |
---|---|---|---|
D1(旧U2/U2s) |
下り最大:150Mbps |
127×65.7×14.2mm | 約12時間 |
G4 |
下り最大:150Mbps |
136×72.2×12mm | 約13時間 |
G3s/G3 |
下り最大:150Mbps |
126.5×65×19mm | 約15時間 |
jetfon |
下り最大:150Mbps |
154×76×7.9mm | 約10時間 |
クラウドSIMの評価・利用に向いている人
今回は、クラウドSIMとはどんな技術やメリット・デメリットがあるのか、どのWiFiサービスなら利用できるのかご紹介しました。クラウドSIMは、以下のような人におすすめです。
- WiMAXの電波が入らない人
- 固定回線が導入できない人
- 通信量が多くて3日10GBの制限にかかりやすい人
- 年に数回、数日だけの海外旅行へ行く人
- スマホ代を節約したい人
クラウドSIMを搭載したWiFiサービスは今後も増えていくことが予想されるので、自分に合ったものを見極めることが大切です。