海外向けレンタルWiFiのおすすめ5社と選ぶ際の注意点
海外旅行を予定していて、どの海外WiFiをレンタルすればいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。せっかく多額の費用を費やして海外へ行くのですから、快適に使えるWi-Fi端末をレンタルしたいですよね。
そこで今回は、海外向けレンタルWiFiのおすすめ5社と、選ぶ際の注意点などをご紹介していきます。このページを読めば、どの海外WiFiが自分に合っているのかわかるので、ぜひご覧ください。
失敗しない 海外WiFiを選ぶポイント7つ
以下は、海外WiFiを選ぶときの基準をカテゴリ別に分けたものです。
- 1.対応エリア
- 2.レンタル料金
- 3.通信速度
- 4.容量
- 5.受渡できる方法や場所
- 6.ルーター端末の機能やスペック
- 7.予備バッテリーのレンタル
- 8.支払方法
では、下記から詳しく説明していきます。
選び方@:対応エリア
レンタルしたい海外WiFiがあっても、渡航先の国が対応エリアに入っていないとWiFiは使えません。複数の国を渡航する場合も注意が必要で、一歩間違えると常に現地で手配しなければならなくなります。
たとえ1カ国目は対応エリアで問題なくWiFiが使えても、2カ国目が対応エリア外なら現地でレンタルしたりSIMカードを購入したりしなければなりません。
しかも、多くの海外WiFiはレンタル期間中なら使っていなくてもレンタル料金が発生するので、レンタル料金だけで海外WiFiを選ぶと、かえって損をする恐れがあるのです。海外WiFiを選ぶときは、まずは対応エリアを優先して決めましょう。
選び方A:レンタル料金
予算が限られているなら、レンタル料金を無視することはできません。
レンタル料金は、事業者だけでなく渡航先も踏まえたうえで比較する必要があります。渡航先によっては、格安でレンタルできることもあるからです。
たとえばイモトのWiFiの場合、韓国の500MBプランはほかのアジアの国々の同プランより料金設定は低いことがわかります。
韓国 | 台湾 | 香港 | |
---|---|---|---|
500MB | 680円 | 1,080円 | 1,280円 |
1GB | 1,580円 | 1,580円 | 1,580円 |
使い放題 | 2,080円 | 2,080円 | 2,080円 |
※上記は1日あたりの料金で4G回線
他社の海外WiFiでは同じエリアなら一律料金であることも多いですが、上記のようなケースもあるため渡航先でレンタル料金を調べておきましょう。
キャンペーンの有無も確認すること
事前予約で割引が適用される「早割」などのキャンペーンによって、レンタル料金が割引になることもあります。あらかじめ渡航先が決まっているなら、早割を活用すれば割引価格でレンタルできます。
たとえば、イモトのWiFiなら以下の割引が適用されます。
【渡航先:韓国】
30日前(10%) | 45日前(15%) | 60日前(20%) | |
---|---|---|---|
500MB | 610円 | 575円 | 540円 |
1GB | 1,420円 | 1,340円 | 1,260円 |
使い放題 | 1,870円 | 1,770円 | 1,660円 |
※()内は割引率
※1日あたりの料金
海外WiFiを選ぶときは、キャンペーンの有無や内容も忘れず確認しましょう。
「3G回線」も選択肢に含める
事業者によっては、4Gだけでなく3G回線も用意しています。
3G回線は4G回線よりもレンタル料金が安いので、渡航先におけるインターネットの利用がWEBページの閲覧やメールのやり取りぐらいに限られるなら、3G回線を選ぶほうがお得です。
グローバルWiFiを例にすると、以下のような料金の違いがあります。
【渡航先:台湾】
プラン | 3G回線 | 4G回線 |
---|---|---|
300MB | 670円 | 970円 |
600MB | 970円 | 1,170円 |
1.1GB | プランなし | 1,370円 |
※1日あたりの料金
4G回線の300MBプランと3G回線の600MBが同じレンタル料金なので、「通信速度よりも容量」を重視するなら3G回線が最適です。少しでもレンタル料金を安くするなら、3G回線も検討してみましょう。
選び方B:通信速度
先ほどは4Gの代わりに3Gも選択肢と書きましたが、通信速度が遅いと、不便なことも当然あります。また、国によって3Gが極端に遅い事もあります。
目的地のリサーチや、グーグルマップをスムーズに開いたり、現地でのSNSの投稿をストレスなくするためには、目安としてダウンロードで1Mbpsは欲しいです。また、ビジネス利用や会社との連絡がある方は、念のためもう少し速い速度を用意しておくべきでしょう。
インターネットを多用するなら、利用する海外WiFiの通信速度も確認しておきましょう。
選び方C:受渡できる方法や場所
空港の受渡ができる海外WiFiも増えてきましたが、対応する空港の数が少なかったり受渡するのに時間がかかったりすることもあります。
ルーター端末を受け取れないと、渡航先でネットが使えないのにレンタル料金だけは支払わなければなりません。ただし、グローバルWiFiのように現地での受取に対応した海外WiFiもあります。
海外WiFiをレンタルするときは、受渡できる場所や方法を確認しておきましょう。
選び方D:ルーター端末の機能やスペック
ルーター端末の性能なども、渡航先での利便性に直結するからです。
たとえば、端末が大きかったり重たかったりすると旅行や仕事の邪魔になってしまいます。スペックが低いと、通信速度が遅かったり通信機器を同時に接続できなかったりして不便です。
自動翻訳アプリやモバイルバッテリー機能などが備わっている場合もあるので、知らないとせっかくの便利な機能が使えず損をしてしまう恐れもあります。海外WiFiを利用するときは、端末の機能やスペックを知っておきましょう。
選び方E:予備バッテリーのレンタル
海外WiFiは、ルーターを使う頻度によっては予備バッテリーが必要です。
レンタルなので個体によってはルーターのバッテリーの劣化が激しく、すぐに充電が切れてしまうこともあります。使わない時は端末の電源を切ったり、公衆Wi-Fiが使えるところではWi-Fiを使うなどの対策が必要です。
せっかく大容量や使い放題のプランにしていても、使用を制限されてしまってはもったいないといえます。予備バッテリーがあれば、ルーター端末をはじめスマホの充電も可能です。ルーターの使用頻度が高くなりそうな人は、予備バッテリーのレンタルも検討しましょう。
選び方F:支払方法
海外WiFiは、さまざまな支払方法に対応しています。たとえば、クレジットカード以外にNP後払いやAmazon Payに対応している海外WiFiもあります。
イモトのWiFi | グローバルWiFi | ワイホー | |
---|---|---|---|
クレジットカード | 〇 | 〇 | 〇 |
NP後払い | 〇 | 〇 | 〇 |
Amazon Pay | 〇 | × | 〇 |
NP後払いは、帰国後に自宅へ届いた請求書を持ってコンビニや銀行で支払う方法です。現金での支払に対応しているうえ支払える場所も多いのですが、200円の手数料が上乗せされてしまいます。
Amazon Payとは、Amazonに登録したクレジットカードで決済する方法です。Amazonのアカウントさえあれば、クレジットカードの暗証番号を省略することができます。
複数の支払方法に対応してれば、自分の都合に合ったものを選ぶことが可能です。クレジットカードを所有していない人は、支払方法も確認しておきましょう。
ドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアの海外向けプラン
サービス名 | 対象国 | 1日あたりの料金 | |
---|---|---|---|
ドコモ | パケットパック | 204カ国 | 980円 |
ドコモ | 海外・パケホーダイ | 204カ国 | 〜24.4MB:1,980円24.4MB〜:2,980円 |
au | 世界データ定額 | 150カ国以上 | 980円 |
au | 海外ダブル定額 | 150カ国以上 | 〜24.4MB:1,980円24.4MB〜:2,980円 |
ソフトバンク | アメリカ放題 | 一部地域を除くアメリカ | 月額980円 |
ソフトバンク | 海外パケットし放題 | 160カ国 | 〜25MB:1,980円25MB〜:2,980円 |
※2019年10月現在、ソフトバンクのアメリカ放題プランはキャンペーン期間中により無料
3大キャリアの海外向けプランの中で特殊なのは、ソフトバンクの「アメリカ放題」です。
ソフトバンクと契約した海外対応のスマホがあれば、アメリカでのネットや通話を無制限に利用できます。対応エリアは、アメリカ本土、ハワイ、プエルトリコ、バージン諸島などスプリング社のネットワーク内です。
※スプリング社のネットワーク外における通話やネットは有料
引用:ソフトバンク公式サイト
※緑がLTE、ピンクがCDMAのエリア
ちなみに25MBはすぐに達するデータ通信量なので、1日2,980円と考えておいたほうが良いでしょう。
データ通信量25MBの目安
- YouTubeの視聴:約5分
- LINEの音声通話:約13分
- Instagram:約20〜30分
3. 海外WiFiランキング
- 1.スペック比較表
- 2.総合的に見た際の海外WiFiのランキング
前提として、利用用途によっておすすめの会社は異なります。ご紹介するランキングは、総合的に見て一般的と思われる短期旅行者に向けた順位です。
上記の2点について、順に詳しく説明していきます。
スペック比較表
データ容量 | 料金 | 速度(下り最大) | 対象国 | 受取空港数 | 宅配レンタル | |
---|---|---|---|---|---|---|
イモトのWiFi | 500MB〜無制限 | 680〜2,380円 | 150Mbps | 200ヵ国以上 | 6空港 | 対応 |
グローバルWiFi | 300MB〜無制限 | 870〜2,370円 | 150Mbps | 200ヵ国以上 | 18空港 | 対応 |
ワイホー | 300MB〜無制限 | 590〜1,850円 | 450Mbps | 200ヵ国以上 | 7空港 | 対応 |
Fast-Fi | 350MB〜無制限 | 410〜1,580円 | 150Mbps | 100ヵ国以上 | 3空港 | 対応 |
ジャパエモ | 500MB〜30GB | 497〜796円 | 75Mbps | 200ヵ国以上 | 14空港 | 対応 |
※上記は4G回線の料金
※ジャパエモは5日以上のプランしか用意されていないため、1日あたりの料金に換算
1位:グローバルWiFi
主な特徴
- 受渡可能な空港の数が最も多い
- プランの種類が豊富
- 対象国の数が多い
- 海外WiFiとしては標準的な通信速度
- レンタル料金はやや高め
利用者数1,200万人を超えた大手海外WiFiのひとつで、東京商工リサーチによるとユーザー数や売上高数は国内で3年連続1位に輝いています。
プランの種類が豊富で、容量は300MBから無制限まで幅広く用意されているうえ、回線を4Gと3Gから選ぶことが可能です。無制限プランは現在73ヵ国に対応していて、現在もエリアは拡大しています。
グローバルWiFiは、「海外WiFi初心者」におすすめです。利便性、エリアの広さ、通信速度、選択肢の多さなどバランスに優れているからです。
レンタル料金はやや高いので、「予算を抑えたい人」には向きません。ただし、事前予約や長期利用で割引される「早割」や「長期割引」などを活用すれば、レンタル料金を安くすることもできます。
2位:Fast-Fi
主な特徴
- レンタル料金が安い
- 通信速度が速い
- ルーター端末が便利
- 対象国の数が少ない
- 受渡できる空港の数が少ない
- 支払方法はクレジットカードのみ
Fast-Fiは、大手旅行業者のH.I.Sの子会社である「欧州エキスプレス」が提供する海外WiFiです。世界100ヵ国以上の対象国のうち、79ヵ国で4G回線を使用することができます。
「数ヵ国を同時に渡航」「料金を安くしたい」という人には、Fast-Fiがおすすめです。周遊プランでの提供でクラウドSIMを搭載しているので、エリア内で国をまたいでも追加料金が発生しません。
※クラウドSIMとは:SIMカードをクラウドサーバーで管理した次世代の通信技術で、国が変わってもSIMカードの差し替えやアカウント再設定の必要がない
ただし、「クレジットカード以外で支払いたい」「都市部以外の空港で受渡したい」という人にはFast-Fiは向きません。支払方法はクレジットカードだけで、受渡に対応した空港の数も少ないからです。
イモトのWiFi
- プランの種類が豊富
- 手厚いサポートが付いている
- 対象国の数が多い
- 受渡可能な空港の数が少ない
- レンタル料金はやや割高
イモトのWiFiは、海外ロケで世界中を周る「イモトアヤコ」さんをサービス名に使った海外WiFiです。以前はグローバルデータという名称でしたが、2012年に変更されています。
「自分に合ったプランを選びたい」「旅行中のトラブルが心配」という人には、イモトのWiFiがおすすめです。プランの数が豊富で、日本人スタッフによる24時間365日対応のサポートもあります。
「複数の国を周りたい」「レンタル料金を安くしたい」人には、イモトのWiFiは向きません。複数の国で利用するときは、レンタル料金が高くなってしまうからです。
ワイホー
- レンタル料金が安い
- 保証が充実している
- 3種類の支払方法から選べる
- サポートセンターへの電話が高額
- 受取ロッカーが用意されていない
ワイホーは、海外向け携帯電話やスマートフォンで実績のある「テレコムスクエア」が運営する海外WiFiサービスです。使える国の数は、他社の海外WiFiと同水準の200ヵ国以上です。
「クレジットカードを持っていない」という人には、ワイホーをおすすめします。クレジットカードだけでなく、NP後払いやAmazon Payでの支払いにも対応しているからです。
「サポート体制の充実」を重視する人には、あまりおすすめできません。サポートセンターへの連絡は国際電話の料金がかかるため、通話料が高額になってしまう恐れがあるからです。
ジャパエモ
- 容量が不足しても追加チャージができる
- 1日あたりのレンタル料金は安い(ただし5日未満のプランは選べない)
- 端末がコンパクトで軽い
- 通信速度が遅い
- 短期間のレンタルプランがない
ジャパエモは、「ジャパン・エモーション」が運営する海外WiFiです。海外向けの携帯電話やスマホ、タブレット、プリベイドSIMカードも取り扱っていて、経験豊富なスタッフが多く在籍しています。
「海外へ長期旅行に行く」という人には、ジャパエモがおすすめです。長期間のレンタル料金が安く、ルーター端末も扱いやすいからです。
「データ通信量が多い」「通信速度は速いほうが良い」という人には、ジャパエモは向いていません。無制限プランが用意されていないほか、通信速度も4Gで最大75Mbpsしか出せないからです。
まとめ
今回は、海外向けレンタルWiFiのおすすめ5社と、選ぶ際の注意点などをご紹介しました。
あなたに最適な海外WiFiを選ぶには、海外WiFi各社の特徴をよく理解しておくことです。旅行の計画に合ったプランを選べていれば、無駄がなく便利に使えます。
そして、万が一の事態に備えて保証やサポートなども確認しておきましょう。