WiMAXとソフトバンクエアーを7つの項目で比較
「WiMAX」と「ソフトバンクエアー」のどちらと契約すべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。月額料金だけで決めがちですが、あまり使えなければ意味がないですよね。
そこで今回の記事では、WiMAXとソフトバンクエアーのホームルーターを6つの項目で徹底比較していきます。本ページでは、色んな角度から両者がわかるような内容になっているので、ぜひ参考にしてください。
両者のホームルーターを、7つのカテゴリーで比較していきます。
- 1.通信速度
- 2.通信エリア
- 3.端末代金
- 4.最大接続台数
- 5.月額料金
- 6.解約金
- 7.購入後の利用
以下の表に、結論をまとめています。
比較する項目 | WiMAX | ソフトバンクエアー |
---|---|---|
通信速度 | - | 〇 |
通信エリア | 〇 | - |
端末代金 | 〇 | - |
最大同時接続台数 | - | 〇 |
月額料金 | 〇 | - |
解約金 | - | 〇 |
購入後の利用 | △ | △ |
※「〇」が勝ち、「-」が負け、「△」が引き分け
上記7つのカテゴリー別に、下記から詳しく説明していきます。
比較@:【通信速度】カタログ値ではWiMAX 実測値はソフトバンクエアー
両者の最大通信速度は、以下のとおりです。
- WiMAX:下り最大1.2Gbps(WiFi接続時は867Mbps)
- ソフトバンクエアー:下り最大962Mbps
ただし、どちらも一部エリアのみであり、利用するエリアや端末によって速度は異なります。
上記の通信速度はあくまでカタログ値(理論値)であり、重要なのは実測値とPing値(反応速度)です。では、両者の実測値とPing値はどうなっているのか下記で解説します。
WiMAXとソフトバンクエアーを実測値で比較
WiMAXとソフトバンクエアーの実測値を、以下の表にまとめました。引用元は「みんなのネット回線速度」というスピードテストサイトで、測定値の平均は毎日更新されているうえサンプル数も多いので信頼度は高いといえます。
ダウンロード | アップロード | Ping値 | |
---|---|---|---|
WiMAX | 19.39Mbps | 4.26Mbps | 88.47ms |
ソフトバンクエアー | 24.99Mbps | 4.47Mbps | 78.14ms |
※WiMAXはHOME01、ソフトバンクエアーはAirターミナル全体の値で比較
上記の表では、WiMAXよりもソフトバンクエアーのほうがダウンロード/アップロードともに速く、Ping値も優秀です。
ただし、同サイトでは両者の最新の機種だけで比較することはできませんでした。WiMAXはHOME01という少し古い機種で、ソフトバンクエアーは全体の平均であるなど、限定的な比較はではありません。
以上を踏まえても、通信速度は「相対的にソフトバンクエアーが速い」ことがわかります。
速度制限についても比較
両者の公式サイトで公表されている内容は、以下のとおりです。
速度制限 | 制限時の通信速度 | Ping値 | |
---|---|---|---|
WiMAX | 3日間10GB | 1Mbps | 88.47ms |
ソフトバンクエアー | 制限なし | 公表なし | 78.14ms |
WiMAXは、「3日間10GB」と明確に決まっているうえ、混雑時間帯以外は規制がかかりません。
一方のソフトバンクエアーは制限がないとしながらも、「ご利用の集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定供給に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。」と記載されています。
ソフトバンクエアーのほうは利用するエリアや使い方によって左右されるので、両者を一概に比較するのは難しいといえます。
比較A:【通信エリア】WiMAXのほうが通信エリアは広い
東京周辺における両者のエリアは、以下のとおりです。
WiMAXのエリア
引用:UQ WiMAX公式サイト
ソフトバンクエアー
引用:Wireless City Planning公式サイト
両者を比較すると、WiMAXのほうがエリアは広いといえます。また、WiMAXは中心部周辺までほとんど空白の地域がないのに対して、ソフトバンクエアーは中心部周辺でも部分的にカバーされていない空白の箇所が多く見られます。
ちなみに、Wireless City Planningはソフトバンクの子会社であり、ソフトバンクエアーは同社の「AXGP」という電波が使われています。ただし、WiMAXならau、ソフトバンクエアーならソフトバンクのLTEの電波を使うこともできます。(どちらも、古い機種はLTEに対応していないこともある)
「WiMAXとソフトバンクエアーの電波」でエリアの広さを比較すると、WiMAXに軍配が上がります。
比較B:【端末代金】WiMAXのほうが料金はお得
ソフトバンクエアーには端末代金が存在しますが、分割で購入して3年が経つと実質0円です。
しかし、ソフトバンクエアーを分割購入した場合は、契約期間内に解約すると残りの端末代を支払わなければなりません。一方のWiMAXは、同じ購入からの解約であっても端末代は請求されません。
また、ソフトバンクエアーはレンタルを選ぶと返却する手間がかかってしまいます。返却しなかった場合には高額な違約金が発生してしまうので、忘れないように注意しなければなりません。
機種名 | 本体代金 | 違約金 |
---|---|---|
Airターミナル | 46,800円 | 23,000円 |
Airターミナル2 | 54,000円 | 33,000円 |
Airターミナル3 | 54,000円 | 33,000円 |
上記を踏まえると、端末についてはWiMAXのほうがお得であることがわかります。
比較C:【最大同時接続数】ソフトバンクエアーのほうが多く接続できる
それぞれの最大同時接続数は、以下のとおりです。
- WiMAX:約40台
- ソフトバンクエアー:64台
両者とも、最新のホームルーターである「HOME L02」と「Airターミナル4」のスペックで比較しています。Airターミナル4は、より多くの機器と接続できることがわかります。
多くの人が利用する場所で使うなら、ソフトバンクエアーのほうが向いていますが、WiMAXでも40台近く接続が可能です。また、これだけの人数で接続する機会はそうないでしょうから、あまり気にしなくてもいいかもしれません。
比較D:【月額料金】総額ではWiMAXが僅かに安い
以下の表は、WiMAXとソフトバンクエアーを3年契約したときの料金です。
UQ WiMAX | ソフトバンクエアー | |
---|---|---|
初期費用 | 3,800円 | 3,000円 |
1〜2ヶ月目 | 3,696円 | 3,800円 |
3〜12ヶ月目 | 4,380円 | 3,800円 |
12〜36ヶ月目 | 4,380円 | 4,880円 |
キャッシュバック | ▲3,000円 | - |
3年間の総額 | 157,112円 | 165,720円 |
※ソフトバンクエアーは分割払いを選択した場合の料金を掲載
3ヶ月目から12ヶ月目までは「SoftBank Airスタート割」の適用によりソフトバンクエアーのほうが月額料金は安くなっています。しかし、12ヶ月目以降は元の料金に戻るためWiMAXの月額料金が安くなります。
3年間の総額で比べた場合、UQWiMAXのほうが1万円近く安いことがわかりました。
比較E:【解約金】ソフトバンクエアーのほうが安い
WiMAXとソフトバンクエアーの解約金は、以下のとおりです。
WiMAX | ソフトバンクエアー | |
---|---|---|
1〜13ヶ月目 | 19,000円 | 9,500円 |
14〜25ヶ月目 | 14,000円 | 9,500円 |
26ヶ月目以降 | 9,500円 | 9,500円 |
WiMAXは解約金が段階的に異なり、2年を超えないと9,500円にはなりません。一方のソフトバンクエアーは「一律9,500円」なので、契約から間もない期間であっても解約金は安いといえます。
ただし、どちらも「更新月」で解約すれば解約金は請求されないので、すぐに解約する必要がないなら更新月に解約するようにしましょう。解約金の比較では、ソフトバンクエアーに軍配が上がります。
比較F:【購入後の利用】どちらもすぐに使える
店頭での購入なら、どちらも端末を受け取ってすぐに使えます。WiMAXならauショップ、ソフトバンクエアーならソフトバンクショップでの申し込みで、当日に端末を受け取ることが可能だからです。
ただし、店頭での購入の場合は「キャッシュバック」などの特典が用意されていないことが多いので、お得に利用したいなら公式サイトやキャッシュバックのあるプロバイダ経由で申し込むほうがお得です。
購入後の利用においては、両者とも互角です。
結論:【結果は互角】どちらがお得かは使う人によって違う
比較する項目 | WiMAX | ソフトバンクエアー |
---|---|---|
通信速度 | - | 〇 |
通信エリア | 〇 | - |
端末代金 | 〇 | - |
最大同時接続台数 | - | 〇 |
料金 | 〇 | - |
解約金 | - | 〇 |
購入後の利用 | △ | △ |
※「〇」が勝ち、「-」が負け、「△」が引き分け
今回の比較では、どちらも互角でした。
通信速度や最大同時接続数などソフトバンクエアーのほうが性能は勝る印象ですが、WiMAXはホームルーターだけでなくモバイルルーターという選択肢も用意されるなど使い勝手では勝ります。
それぞれの特徴は大きく異なるので、用途や住環境に応じて選ぶことが大切です。
WiMAXが向いている人
- ルーターを外にも持ち歩きたい人
- 少しでも料金を安く抑えたい人
- 都市部の郊外にお住まいの人
ソフトバンクエアーが向いている人
- 通信速度を重視したい人
- 家族向けにホームルーターを検討している人
- 毎月のデータ通信量が多い人