WiMAXはポート開放できる?
WiMAXの契約を検討しているものの、ポートの開放ができるのか知りたい人もいるのではないでしょうか。どういった方法で設定できて、どんな場面で役に立つのか知りたいですよね。
そこで当記事では、WiMAXがポート開放できるのかご紹介すると同時に、ポート開放の説明や設定の手順を公開していきます。
ポート開放とは?
ポート開放の正式名称は、「ポート転送設定」といいます。「ポート」を簡単に説明すると、データの送受信を行うための通り道のようなものです。
通常、インターネットを接続するときはセキュリティ強化のために、ポートに制限をかけて外部からの不正なアクセスを遮断する「ポートフィルタリング機能」を用いています。このポートフィルタリング機能によって、一部のネット対戦ゲームのようなサービスが利用できない状態になってしまいます。
ポートフィルタリング機能の一部を解除して、これらのサービスが利用できる状態にすることを「ポート開放」と呼びます。
WiMAXなら、W06、W05、WX05、L02などすべての機種がポート開放に対応しています。では、WiMAXでポート開放を行うためにはどのような手順を踏む必要があるのか、次で詳しく解説します。
WiMAXでポート開放を設定する方法
手順は、以下のとおりです。
- 1.グローバルIPアドレスオプションを契約する
- 2.WiMAXルーターの管理画面にログインする
- 3.ローカルIPアドレスを固定する
- 4.APN情報を変更する
下記から、順に解説していきます。
1. グローバルIPアドレスオプションを契約する
ポート開放を行うためには、グローバルIPアドレスオプションに加入する必要があるからです。
月額は96円(税別)で、1ヶ月単位で必要なときだけ契約することが可能です。ただし、月の途中で1度でもグローバルIPアドレスを使用して接続した場合は、1ヶ月分の月額利用料が発生します。
WiMAXには「プライベートIPアドレス」が割り当てられています。このプライベートIPアドレスでは、いくらポート開放を設定してもポート開放ができないので注意が必要です。まずは、グローバルIPアドレスオプションに加入しましょう。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違い
全者のグローバルIPアドレスは、インターネットで通信する際に必要なIPアドレスです。
インターネットに接続された通信機器やサーバーは、世界中でグローバルIPアドレスが割り振られています。しかし、世界的なインターネットの普及により喝采していて、節約が必要な状況になりました
これにより誕生したのが、プライベートIPアドレスです。
WiMAXでは、2015年3月下旬以降はすべての機器にプライベートIPアドレスを割り振るようになったのです。プライベートIPアドレスは、企業や自宅、学校といったローカルネットワーク内だけで使われる専用のIPアドレスのことで、インターネットに接続することはできません。
プライベートIPアドレスを割り振られた機器をインターネット接続するためには、ルーターのNAT・NAPTという技術を使ってグローバルIPアドレスと紐づけする必要があります。
グローバルIPアドレスは翌日の午前2時から使える
サービス加入が完了した翌日の午前2時から利用できます。ただし、グローバルIPアドレスオプションによる接続が月をまたいでしまった場合は、前後の月で96円が発生するので注意が必要です。
グローバルIPアドレスの解約方法
ルーター本体の「設定」から「プロファイル選択」で「Internet」を選択して「レ」をタップします。※Huawei製「W06」での設定
これだけで、グローバルIPアドレスオプションを使用しない状態に再設定できます。
2. WiMAXルーターの管理画面にログインする
ルーター本体の裏に印字されている「IMEIコード」の下5ケタを控えておきます。パソコンなどを、WiMAXでインターネット接続します。ブラウザを起動してURL欄に「http://192.168.100.1」と入力します。
WiMAX機器設定ツールのログイン画面が表示されるので、ユーザー名に「admin」、パスワードに「IMEIコードの下5ケタ」を入力してログインします。なお、初めてのログイン時はパスワード変更画面が表示されます。
3. ローカルIPアドレスを固定する
ログインできれば、ポート開放したい端末のIPアドレスを固定します。
設定内容 | |
---|---|
IPアドレス | 192.168.100.50 |
サブネットマスク | 255.255.255.0 |
デフォルトゲートウェイ | 192.168.100.1 |
優先DNS | 192.168.100.1 |
4. APN情報を変更する
WiMAXルーターのAPN情報を、以下の内容へと変更します。
設定内容 | |
---|---|
プロファイル名 | Global |
APN | Wx2.uqwimax.jp |
ユーザー名 | global@wx2.uqwimax.jp |
パスワード | 0 |
認証タイプ | CHAP |
IPタイプ | IPv4 |
グローバルIPアドレスが割り当てられて、ポート開放が設定されます。
WiMAXでポート開放が必要なケース
- オンラインゲームの利用時にポート開放の設定が必要なとき
- ファイル交換ソフトの利用でポート開放が必要なとき
- 会社や学校のパソコンに外部から接続するとき
- IP制限がある掲示板を利用するとき
上記のようなケースでは、ポート開放の設定が必要になります。
WiMAXでポート開放できない原因や対処法
WiMAXルーターでポート開放ができない原因は、おおむね以下のとおりです。
- グローバルIPアドレスオプションの契約ができていない
- ローカルIPアドレスを固定していない
- パソコンのファイアーウォールの設定ができていない
- WiMAXルーターのプロファイルの設定が変更されていない
- 無線LANと有線LANの両方を接続している
- フィルターを使っている
- インターネットオプションでProxyの設定がされている
- IPフィルターの設定がされている