このエントリーをはてなブックマークに追加 

W06の評判と考察

 

2019年1月に発売されたWiMAX用ルーター「W06」の評判を探っていきましょう。

 

 

 

 

W06の売りは何と言っても“最大速度1.2Gbps”です。詳しいことは後ほどご紹介しますが、おおむねユーザーの方には満足していただける速度がでているようですね。しかし、その一方でW06は不具合が起きていたことも分かります。

 

 

 

 

W06の本体アップデートを行ったところ、通信が途中で途切れてしまうという大問題が起きていたようです。こちらの不具合はすでにアップデートで修正されており現在、同様のトラブルは起きていません。

 

W06に対する筆者の評価

 

私はWX05を使っているのですが、WX05と比べてもW06は「当たり機種」のように見えます。Twitterでのユーザー反応を見る限りそう感じました。外出先でも使えるW06の速度は558Mbpsと今まで発売されてきた機種よりも早い上に、バッテリーもそれなりに持つため色々な場面で活躍してくれそうですね。

 

また、ハイスピードプラスエリアモードかつ有線接続してしまえば最大1.2Gbpsという速度が出ることも面白いと感じました。今回発売された端末はもしかすると今後実用化が検討されている5G向けのテスト端末なのかもしれません。

 

5G向けの端末はサービスが始まっていないため、まだ発売出来ません。しかし5G向けに作られた端末である程度機能を制限してしまえば4GやWiMAXの電波でも十分に試験運用ができます。こういった面を含めて考えるとW06は「当たり機種」といえるのではないでしょうか。

 

2.W06とWX05の比較

◇通信速度

 

W06は2019年3月現在、発売されている機種の中で最も早い速度を出せます。その速度とは「最大1.2Gbps」というもの。この数字は有線接続でのみ出せる数字なので、従来通りWi-Fiで接続する場合は558Mbpsとなります。それでもWX05の最大通信速度は440Mbpsだったので、約2倍に相当すると考えられるでしょう。

 

光回線の通信速度が平均1Gbpsといわれているので、W06の最大速度1.2Gbpsは光回線に匹敵します。なお、W06で1.2Gbpsを出すには3つの条件を満たさなければいけません。

 

<条件>

  • ハイスピードプラスエリアモードの利用
  • ハイパフォーマンスモードの利用
  • USB接続

 

おそらく気になるのは「ハイスピードプラスエリアモード」の部分でしょう。ハイスピードプラスエリアモード(通称HS+)はau 4G LTEの電波網を使って通信を行うモードです。

 

通常時(ハイスピードモード)は、WiMAXの電波で通信をするのですがハイスピードプラスエリアモード時はWiMAXの電波に加えauの電波もセットで通信を行います。WiMAXの電波よりauの電波の方が、通信速度が速く快適に利用できるため、1.2Gbpsという驚異的なスピードを出せるわけです。

 

ちなみにハイスピードプラスエリアモードは契約状況によっては月額1,000円程度の追加料金を支払う必要揚がる上、月間通信データ量が7GBを超えてしまうと月末まで通信制限がかけられてしまうので注意してください。

 

下り最大1.2Gbpsはベストエフォート値です。通信環境によっては1.2Gbpsは出ない可能性があります。もし、通信速度の面で比較をするのであればハイスピードモードの速度で比較すると良いでしょう。ハイスピードモード時の通信速度は、W06が558Mbps、WX05が440Mbpsですよ。

 

◇バッテリー性能

次にバッテリー性能を比較してみます。ここではノーマルモード(ハイスピードモード)で使える時間(連続通信可能時間)で比較します。

 

W06は約9時間なのに対し、WX05は約11.5時間とW06の方が約2.5時間も短くなっています。その理由はバッテリーが減ったことにあります。WX05は3,200mAhだったのにも関わらず、W06は3,000mAhと200mAhも減っています。重さはW06の方が約3g軽くなっているので、より小型化させるためバッテリーの容量を減らしたのではないでしょうか。

 

ちなみにこれらの時間はあくまでも目安です。パフォーマンスモードを変更すればその分だけ連続通信可能時間は短くなったり長くなったりします。さらに通信方式(ハイスピードモードハイスピードプラスエリアモード)にも左右されるので覚えておきましょう。

 

3.W06のスペック

◇W05からの変更点

 

W05からの変更点はあまりありませんが、細かいところでいえば「クレードルがなくなった」ということでしょうか。

 

クレードルがあったことで、充電しながら有線接続できたり、窓際などに安定して置けたりできたのですがW06にはクレードルが付属しません。有線で接続したい場合はType-CのUSBケーブル(別売り)を購入して接続すると良いでしょう。

 

また、ハイスピードプラスエリアモードで7GBを超えてしまいそうな場合は自動的にハイスピードモードに切り替わる機能も搭載されました。

 

「気づかないうちにハイスピードプラスエリアモードに切り替わっていて、7GB制限を超えてしまい月末まで通信速度が制限されてしまった」などの心配も機能が新たに追加されたことで未然に防げます。この機能、地味に嬉しい機能ではないでしょうか。

 

◇アンテナ性能

 

アンテナ性能はW05に比べ約20%向上しました。高性能杯モードアンテナを搭載したことに起因しており、屋内などWiMAXの電波が入りづらかった場所でも受信感度が上がり、より速いスピードで通信できるようになりました。

 

また、ビームフォーミング機能も強化されており、Wi-Fi時の通信速度もW05と比べ約20%早くなっているようです。ただしビームフォーミング機能は相手先の端末もビームフォーミングに対応している必要があります。

 

例えばW06でビームフォーミング機能を使ったとしても、スマートフォンがビームフォーミング機能に非対応だった場合は意味がないということです。自分が持っている端末がビームフォーミング機能に対応しているかどうかはメーカーのサポートセンター等に問い合わせれば確認できますので、興味があるのであればぜひ確かめてみてください。

 このエントリーをはてなブックマークに追加 
TOPへ